「自己完結」佐古田

「自己完結」というもっくんの言葉にぐっとくる。

自己完結。
自分だけで最初から最後まで完結してしまう。
他者が介在しない、存在しない。
自分のみの世界。現実には他人が存在しているが、当人にとって他者は認識できないように物事が進んでいく。独善的、独断的。その場にはいる。しかし、心はそこにはいない。

私は「溺れている」とよく表現する。
川で溺れていたら対岸にいる人の顔はわからない。生き残ることに必死であり、他者の感情を配慮するまで余裕がない。それが自分に執着している状態であり心の中は不安である。心理的盲目状態とも言えるのではないだろうか。それだけの過去がその人にはある。

人間の交流は時に痛みを伴う。
その痛みが「なぜ?」という問いになり、問いが自己に向かったとき人を愛の方角へ向かわせる、他者の存在を発見させる。成熟することにより共感、哀れ、慈しみの感情に至るのではないか。

そんな私も独善に溺れてはいないだろうかと常に自問してみる。

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