「仕事の意味」佐古田
ある学生さんから仕事をする意味がわからないと質問を受けました。
これだけ便利な世の中、不自由なく親御さんの元で生活していれば、そう思うのも自然なのかもしれませんね。なので、こんな提案をしてみました。
「今ここを原始時代と想像してみてください。」
今ここは太古の時代。草原や森林の大地にマンモスやどう猛な獣がいる時代だとする。もちろん水道はない。電気もない。
こんな時代に一人で生きるのは大変です。
たった一人だけで水を汲み、果物を取り、食べ物を探し、着るものも準備しなきゃいけないし、夜寝ている時に獣に襲われるかもしれない。危険すぎる。何より不安だ。
そこで原始人は考えた。
「人は集まった方が安全だし、安心する。それに生きやすいのかもしれない」
男性と女性、そして子供。まずここで家族が誕生するんですね。
そこから家族は集まり、村が登場する。
ある家族は狩り。ある家族は漁師に。
物々交換もここで生まれたのではないでしょうか?
たくさんの人は村の中で分担作業をしていく。
それがお互いがお互いを助け、生活を守ることに繋がる。この想いは今にも通じますね。
村で生まれた若者は成長し、皆が生きやすい村を作るために自分ができることは何だろうと、社会に参加していく。自分にできることは何だろうと、自分を見つめていく。
ここでやっと「仕事」という考えが登場するのではないでしょうか。
何事も一度はじまりを考えてみるとわかりやすいのかもしれない。
君は今何を手にしていて、これから社会に参加するのだろう。そして高度に発展した我々の社会は互いが互いを守るという共通認識はもう無いのかもしれない。
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