「人間」元川
いただきます!
ごちそうさまでした!
どういう気持ちで言っていただろう。考えさせられる問いであった。
「命をいただきます」とはよく聞く言葉だ。何故僕らは命をいただかないと生きていけないのか。そうまでして僕らが生きる意味は何かあるのだろうか。
美味しいものが食べたい。食欲。人間の三大欲求のひとつだ。ただ僕自身はあまり食にこだわりがない。毎日同じものを食べても何も思わない。
ちなみに僕の昼飯はここ2年間ずっと、おにぎり2つと卵焼きだ。日曜日だけ菓子パン2個になる。それでも昼食は楽しみで毎日仕方がない。
人間は道具や火を使い調理をする。他の動物とはそこに違いがある。食材そのものを、そのまま食べることは少ない。果物は別として、サラダくらいか。それでも包丁などを使いサイズダウンさせる。
肉であれば、北京ダックのような丸焼きもあるが、殆どは部位を切り取り、焼いたり煮込んだりする。
魚だったら、丸焼きもある。焼かずにそのままは食べない。刺身として一口サイズに切り、醤油などを付ける。
やはり他の動物ではあり得ない。そして、その食材自体を食べる本人が獲ってくることは殆ど無い。生産者や狩猟者、精製者と消費者は、完全に分業となる。
僕らが食材を目の前にしたときには、その生産者の苦労は全く分からない。最近では値段にも反映されていない。価値がないかのような印象も与えてしまっている。
僕らが食べてしまったことで、本当であれば、もっと長生き出来た動物や生物たち。人間に補食されるために産まれてきた動物や生物もかなり占めている。
その命を紡いでいかないと。人間は補食されないから実感が涌きにくいのだろう。
いつ食べられてもいいように、精一杯生きないと。手を抜いている暇はない。僕の体は、今まで食べてきた生物たちで成り立っているのだから。
0コメント