「治療」佐古田

ある記事を見ていた。

7月9日  朝日新聞。
岡山大学や国立がん研究センターのマウスを用いた実験で、人の乳がんをマウスに移植し乳がん組織内の交感神経を刺激し続けた。

60日後、刺激しないマウスと比較すると、
がんの面積は二倍近く大きく、転移も確認された。
一方、遺伝子治療で交感神経の活性化を止めると、がんの大きさも殆ど変らず、転移もなかったとの研究結果だったそうな。
私は医者ではないが、無関係でもない。
ストレス・緊張状態(交感神経優位)が癌の原因、進行に相関関係があるとするのはよく耳にする。
確かにそのようなデータを見聞きする。

この文脈からすると神経ブロックという目的のため交感神経を抑制する投薬をしていくという流れなのだろうか。人工的なリラックス状態(副交感神経優位)を作り出していく方向性を感じる。

そこで疑問だ。

そもそも、ストレスとはなにかという疑問だ。ストレスを「自分と外界との対立」と患者が認識していた場合、この神経ブロックははたして解決なのだろうか。

こんなことを考える私も10年前その治療方法が確立され、患者にとって希望になるのであれば迷わず利用しただろう。人間は弱い。私は弱いのだ。学問とは何か、考えたい。

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