「往復書簡 比翼連理」佐古田

コペルさんへ

お手紙、嬉しく思いました。
我々はどこに向かうんでしょうね。
比翼連理のように夫婦、経済、政治が相互を思い支え合うならば、発展充実に向かうのでしょう。
しかし、安易な享楽「欲しい、甘えたい」という幼児的願望の充足に科学を利用していくのなら我々の衰退滅亡は避けられず、今まさにその道程かもしれない。現在TVで喧伝され表出した問題は原因ではなく結果であり、我々日本人が無意識的に願った本来の目的は達成されつつある…。
それは擬似的に成長した大人の心の底にある満たされない気持ちであり、科学技術を揺籠にした「本当は何もしたくない、周りが全てやってほしい、母なる者に癒されたい」という子宮回帰願望、幼児化現象なのだろうと私は考えます。

行動は背後の動機を強化する。
産み出す者と消費する者の溝は深く、生産する者の理想は享受する者に歪曲され理解されることはないかもしれない。これからも日本社会は加速しつつ幼児化の一途を辿るでしょう。しかし、ユングが語るように集合的無意識に我々が繋がっているのなら私こそが世界なのだという決意が必要不可欠だと信じ、自らを奮い立たせ、情緒の成熟、成長への願望を希求すると私は決意するのであります。今こそ自分自身、そして世界に【コペル】ニクス的転換が起きる時、庶民革命を起こす時ですね。

コペルさん、お手紙ありがとうございました。
またお話しできることを願って…。

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