「描く祈り」佐古田
文章の良さは、おしゃべりと異なり
「届けるまでに時間をかけられる」ところです。
書き手は、想いを出来るだけ正確に届けたいから、
何度も書き直します。
この色じゃない、もっと柔らかい色エンピツはないか、あの人の雰囲気はもっと爽やかな感じがする…などと、呟きながら心の景観に近づけようと試みます。文字という絵を描くんですね。
あなたは私の目からこう見える、と
かんたんに言葉にしちゃうと、はみ出したり、足りなかったりするんですよね。表現出来なくて、勿体なくて一文にぎゅ〜っと閉じ込める作業を繰り返しています。
こんなことを繰り返して「じっ」っとあなたを見つめると、あぁ、あなたと私は同じなのだと思い至りました。
「時間をかける」といろんな発見がありますよ。
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