「手触りのない本」佐古田



本好きが集まれば「紙の本」と「電子本」の違いで話し合うことはよくある。筆者も紙の本が大好きだ。

ふと思う。
紙の本には「手触り」「あたたかな温度」「安心感」があると主張する、私の心の奥に何があるのか。

なぜ、実物の本が良いと
あえて立場を明確にし、話しているのかを振り返る。

うーん、
本から「情」の世界を汲み取ろうとするときに、作業効率を考えるモヤモヤした矛盾を感じずにはいられない。本読みがこだわる、手触りにこそ大切な何かが隠れている。

本が変わるのではなく、手触りのない本によって生まれる人の心が、世界を五感のない世界に変えてしまいそうで淋しい、それと危惧。


大昔にも竹簡から本に変わる時代にもこんなことが議論されていたのだろうかと、ぼんやり考えてみる。




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