社説 ▲GAFAG▼
“GAFA”なる言葉を知った。“ガーファ”と読むらしい。G:Google, A:Apple, F:Facebook, A:Amazon。これらの企業については、もはや説明は不要だろう。
よく、世の中は競争社会だという。企業はライバルを出し抜くべく、売上競争や利益競争を日夜繰り広げている。当然そこで働く社員はその競争の歯車を回し続ける一員だ。その結果何が起こっているか。期待される答えは<成長>だろうが、生憎その答えは、<疲弊>の二文字だった。
政府は対策として「働き方改革」を提唱。社員の長時間労働の解消を企業に求めている。すると今度は、残業代を見込めなくなり、家庭の収支の計画が狂うとの声が社員側から俄に聞こえてきた。筆者も企業に勤めた経験があるが、残業代というのは実は結構嬉しかったりする。それが少なくなる、あるいは無くなるとあらば、危機感すら覚える人もいるかもしれない。余談だが企業勤めを辞めた筆者からすれば、残業代=羨ましいもの。勿論、長時間労働の件など俎上にすら上がらない。
では、GAFAは長時間労働の解消に取り組んでいるか。否である。彼らは知っているのだ。実は世の中は競争社会ではないことを。よく考えてみればよい。GAFAは一体、どこと競争しているだろうか?
彼らは競争とは違う次元にいる。生態学者の今西錦司は著作『生物の世界』の中で棲み分け理論を提唱しているが、GAFAは、この、棲み分けという次元にいるようだ。私たちもそろそろ次元上昇せねばならない。では方法は?
GAFAは残し、そこにもう一つ、Gを足してみてはどうか?GAFAGとなる。追加したGは、GyakuのGである。
逆に考えるということは、何も天邪鬼になるということではない。「逆」の功とは、一度逆に考えることで俯瞰して物事を見ること。それは、本質を取り出す行為である。
もう一つ「逆」の功として得られるのは、問いの効果である。とかく答えを求めがちな私たちだが、答えを求める前の問いを見つけていないから、いつまでも答えが見つからない。「逆」は問いを生み、答えも生む。
GAFAG、如何だろう。と問うてみたい。
もう一つ問いを。“GAFAG”は何と読めばよい?GAFAGは、逆にしても“GAFAG”。お後がよろしいようで。
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