情熱の哲学 ~ウナムーノと「生」の闘い~

情熱の哲学  ~ウナムーノと「生」の闘い~   佐々木孝著   監修 執行草舟
 
初回は、「情熱の哲学」 ~ウナムーノと「生」の闘い~ を紹介します。
私自身、哲学、スペインに関して知識もほとんど無いです。「哲学」の言葉の前に「情熱」がついているので、私の思い込みで情熱で読めば良いんだと言う理由からこちらの本を選ばせて頂きました。学術的なことは分からないので、私が感じたことを書かせて頂きます。
 
私が考える本書の中の代表的な文章は、「完全な真理はふつう除去法によって、すなわち極端なものを排除することによって中庸の中に求められる。ところで極端なものとはその相互的機能と働きによって生のリズムを生み出すものであるが、そうした除去法によっては、ただ真理の影にしか、冷たく陰気な影にしか到達しない。それより好ましいのは、別の方法、つまり矛盾を交互に肯定する方法であり、読者の魂の中に極端なものの力をきわ立たせることによって中庸のものが魂の中に活気を帯びることである。生とは闘いの合成運動である。」と「生命的なものはすべて非理性的であり、理性的なものはすべて反生命的である」であると考えます。(わたしの勝手な解釈です)
 
前者の文章では、矛盾したものを肯定すると書かれています。後者の文章では、生命的なものは非理性的と書かれています。両方に共通する言葉は「情熱」であると思います。
情熱を持って矛盾を肯定し、生命的なものは情熱である。情熱のみが矛盾を肯定出来る
 
最後に、合理性、効率性は考え方の一つであり、全てではありません。それよりも大事なことが書かれている本です。


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