元川「書く」
文字を書くことで伝わるものがあります。もちろん文章の内容も大切ですが、その字体、筆跡から感じ取れるものもあると思うのです。
以前、ある方から手紙をいただきました。書いてある内容は、社交辞令的なものですが、その手紙をもらった僕はとても嬉しく、会社の同僚などにも見せびらかしたほどでした。
何に感動したのでしょう。とても字が綺麗なのです。全然お会いしたことも、ましてやしゃべったこともない、ただ共通の知人で何かの機会で知り合いになっただけの方なのに。
もちろん僕もそのお礼の手紙を自筆で書きました。自分自身でも汚い字だと分ってます。某通信教育のボールペン字入門のテキストも家に保管してあるぐらい。何度テキストをやろうと思ったことか・・・。
三日坊主で終わってしまうのです。情けない。
ただ、本当はどれだけ心を込めて書けるかが大事なのでしょうが、それでも綺麗であれば尚更伝わるのでしょうね。
伊與田覺氏の仮名論語という本の筆文字には毎回痺れます。読めば読むほど心地よくなってきます。不思議な感覚です。
手紙を書くことで、自分の考えがまとまる効用もあると思います。書くことで考える。右手が考えている。自然に出てくる言葉は、多分潜在意識で考えていることなのだろうと、思うときもあります。
僕は我が子に手紙を書く時があります。人生の節目節目に、「本」と一緒に手紙も同封して送ります。手紙を書くときは、ものすごく時間がかかります。何枚も書き直したりして、最終的に清書もします。「この思い、子供たちに届け」と願いながら。
まぁ、子供たちからの手紙の返事は、電子メールで来てしまうのですが(笑)
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