元川 「魅力」


魅力の「魅」の字。

いつも思っていたが、何故「鬼」という字が使われているのだろうと。

しかも、「鬼」の上に「未」と言う字が乗っている。

僕らは「桃太郎」や「泣いた赤おに」の絵本に影響され、鬼と言えば、パンチパーマで角は一つか、二つ。牙が出ており、筋肉隆々で、何故が虎の毛皮を腰に纏い、手には大きな金棒を持っているのを思い浮かべる。

僕は言語学者ではない。詳細は分らないが、鬼は人間の化身なのだと思う。悪いことを突き詰めていくと鬼になるのだ。そして昔の日本人は、鬼になりたくなければ、正直者で生きて行こうと戒めていたのかもしれない。

魅力。

魅力的な人は、その鬼になる寸前の、後少しで突き詰め完了するような人のことではないだろうか。

鬼ではない。しかし、普通の人でもない。限りなく鬼に近い人間。何か一つのことを突き詰めていく。そこを目指している人は、周りから魅力的だと思われるのではないか。

間違っても、自分で「魅力的な人間になろう」とか言っていないだろうか。

多分、鬼たちは、自分のことを鬼だとは思ってはいない。

魅力的かどうかは、他人が感じることであって、自分自身が発信するものではない。

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